Column
植物のもつパワー 今注目の植物「スノーフレーク」
植物美容の分野で最近よく耳にするスノーフレーク。花言葉は「皆をひきつける魅力」というそうです。
そんなスノーフレークがもつチカラについて日本フィトセラピー協会代表理事を務める植物療法士(フィトセラピスト)の池田明子先生にお話しをうかがいました。
「スノーフレーク(Snowflake)」はヒガンバナ科の植物の1つで学名を「Leucojum aestivum(レウコジュム アエスティウム)」といいます。この「Leucojum」はラテン語で「白いスミレ」という意味を持ち、花がスミレに似た香りを持つので、この学名がつけられたようです。
今美容成分として注目されている植物ホルモンはこのスノーフレークの休眠中の球根からも抽出されることが分かっており、乾燥や寒冷などのストレスに耐えるチカラを向上させるなどの作用があると言われています。
また、スノーフレークは「植物性アルカロイド」を生み出すことでも知られています。アルカロイドとは動物に対して特異な、しかも強い生理作用をもつ塩基性窒素を含んだ有機化合物の総称。例えばたらの芽、ふきのとう、ウドなどの春野菜のほろ苦さ。この苦味は「植物性アルカロイド」という成分によるものですが、このように植物は自らつくりだした成分で動物たちに食べられないように自らを守っているのです。植物のパワーにはまだ可能性が秘められています。
スノーフレーク(Snowflake, 学名:Leucojum aestivum)
ユリ目 Liliales 、ヒガンバナ科Amaryllidaceae、スノーフレーク属Leucojum
別名をスズランスイセン(鈴蘭水仙)、レウコジウム、オオマツユキソウ(大待雪草)と言い、原産がヨーロッパ中南部の寒い地域のため耐寒性があり冬も戸外で育てやすいことから、日本でも園芸用として広く栽培されています。
参考論文
1) 厚生労働省HP:高等植物:スノーフレーク
2) TAXON, 65 (4), 867–871, 2016
3) Plant & Cell Physiology,57(5), 953-960, 2016
4) Journal of cellular physiology, 234(7), 2019 DOI:10.1002/jcp.27732